その2
さて後半いってみましょう。

「R.O.D」はOVAとその続編のTHE TVの他に、脚本の倉田英之による小説版があって、現在1〜10巻まで出ています。

1巻〜3巻はどれも1冊で完結するお話で、本編では触れられていない菫川先生と読子さんとのなれそめや、メイドコスのウェンディさんの奮戦や読子さんの活躍などが描かれていて、OVAやTVの理解を深めるための副読本として最適です。

また、7巻と10巻は「外伝」と銘打たれた1冊で完結する番外編で、7巻は本好きにはたまらないお話で、書店や書籍に対する思い入れがあるひとほど、読みながら「うんうん」「そうそう」と何度もうなずいてしまうような、まさに本好きの為の本。10巻はお話どうこうよりも、異様にテンションの高いノリノリ文体で突き進みつつ、執筆の様子や斎藤千和からメールがきたことなぞを唐突に織り込んだ、ライブ感覚いっぱいの、こんなんアリか?というような異色作となっております。倉田ワールド全開の内容で、本編とは違う意味でかなり面白いので、かなりお勧めです。

それ以外の4巻〜6巻と8〜9巻は連続もので、内容はパラレルはいっててOVAやTVと微妙につながっていませんが、9巻あたりでジェントルメンの悪魔超人のようなヤバい正体とかが明かされつつあり、これはこれで面白いです。

…まだ未完なんですけどね。倉田さん、ちゃんと続きを書いてくれるのかしら。
ともかく、「R.O.D」が面白かったかた、amazonなんかでなにか注文するとき、ついでにこれらの本もカートに入れてみてはいかがでしょう。
集英社スーパーダッシュ文庫なんてマイナーなの、書店で探すの面倒ですしね。<書籍・書店好き違うんか?

Yujin TFC「R.O.D THE TV」ジュニア
大英図書館の推し進める人類補完計画の要、ジュニア君。
初登場時、男の子のような格好で出てきて戦い、その後で帽子を取ると長い髪がパサリとこぼれおちるという、「実は女の子でした!」的な演出があったため、かなりの視聴者が性別を取り違えていた不幸なキャラ。
正真正銘の男の子です。チョベリカチョロン。
かくいうわたしもしばらく普通に女の子だと思ってましたし、男の子だというセリフののちも、「でも実は女の子ってオチなんでしょう?」と疑ったりしていましたが、最終話で胸をはだけるシーンを見て「あ、やっぱ男だ」とついに確信したのでした。遅すぎ。
考えてみたら、CVが斎賀みつきなんだから、男キャラに決まってるじゃんねえ。<暴言

フィギュアですが、
土足のままで教室の机に座って薄笑いを浮かべている制服姿のジュニア君を立体化。こんなシーンはなかったように思いますので、一種のイメージカットのようなものでしょう。個人的には、戦闘服での造形がよかったかなぁと思いますけど。

200円のSRと同サイズのフィギュアにオマケがついて600円になるという、誰も納得しないと思うユージンマジックはここでも健在。
フィギュア自体をもっとシャープかつ精密に作るとか、そういった方向に予算をかけられなかったのだろうかと、「R.O.D」ファンの私は思うのでした。


この机、天板がなんかやたらとリアルな出来なのが評価のポイントですかねえ。SEGAのアスカ&レイのフィギュアについてくる机とか、ここまでやってません。
もっとも、アニメの西浜中の机は色も違うし、木目もないんですけどね。



神戸の異人館街にはさすがに及ばないものの、同じ港町である横浜にも洋館がいくつかありまして、こちらは観覧無料なのが嬉しいところであります。(笑)
画像の背景は「外交官の家」。JR石川町駅に程近いところにあり、今現在、庭のイチョウやメタセコイアが色づいて、すさまじくいい雰囲気になっております。そういえばイチョウもメタセコイアも、ともに生きている化石といわれる植物ですね。

外交官の家やブラフ18番館はただいまクリスマスSPな内装になっておりまして、このようにヨーロピアンで上品な飾りつけを楽しむことができます。



ワレモノ多すぎで、走り回るくせのある子供とかつれてきて欲しくない状況ではありますが、とにかくとても綺麗。

Yujin TFC「R.O.D THE TV」ミシェール・チャン

リメ〜ンバ〜 大空舞う〜白紙のつばさ〜♪
紙姉妹の長女ミシェールさん。
通称みー姉。
典型的な羽音キャラ。
本が大好きビブリオマニア。勢い余って書店ごと買ったりします。

戦闘では、紙の弓矢によるアニタの後方支援がおもなポジション。姉妹の仲では実は一番弱いかもしれないです。そんで、生活力ないし、だらしないし、ナチュラルに自分勝手だし、DVDのオーディオコメンタリーで舛成監督がいうように実際いたら本当に迷惑な人なのですが、絶望的な状況の中では一転してとても頼もしい存在になります。ただ単にマイペースなだけかもしれませんが、とにかく大器。一声発するだけで場の雰囲気が一新してしまいます。ともかく彼女がいないと三姉妹が機能しないことはなはだしい。
逆境を乗り越えたとき、みー姉の力の抜けた「三姉妹〜〜、ふぁいっと〜〜!」が逆に燃えるのです。

フィギュアについてですが、
SRのほうは白のチャイナドレスだったのですが、TFCでは新造形で青紫のチャイナドレスになりました。ちなみにSRのイベント限定版は赤のチャイナドレスです。「白」以外は作中には出てこなかった気がしますし、回数も多くはなかったと思うのですが。みー姉といえばチャイナドレス、…なのかなぁ。
できのほうは、雰囲気も似ててなかなか良いです。
ワンピースであるはずのチャイナドレスですが、腰部分で分割され、例に漏れずスカート部分(?)だけ外れるしくみになっております。はずしてみると…
チャイナドレスを着るときって、やはりTバック着用なんですねえ。(笑)




この背景を撮影するために、やってきました横浜中華街。
初めてだったので、どこも同じような中華まんと甘栗を売っている中、どこがいいとかわからずウロウロしてとりあえず中華まんを買い、ナッツぎっしりのカステラのようなお菓子とか買ってきました。
お菓子はおいしかったけど、中華まんは店によるのかイマイチだったですなぁ。
人が多すぎて写真はあんまり撮れなかったです。

Yujin TFC「R.O.D THE TV」菫川ねねね

紙使いでもなければ戦闘力もない、ただの人。
ですが、その漢らしい頼もしさと面倒見のよさで、
ライダーをまとめるおやっさんのようなポジションにいる重要人物であります。
ねねねはペンネームでなく本名。どんなん。

一応小説家ですが、5年前に読子が失踪していらい、「真夜中の解放区」を最後に執筆が滞っている、実質無職の印税生活者。いいなあ。羨ましすぎる肩書き。(笑)
ちなみに本編ではほとんど触れられないため、菫川先生は「真夜中の解放区」の一発屋かと思われがちですが、小説版によればデビュー以来高校在学時から、連載をいくつもかかえた超売れっ子作家でした。本編にも登場した「君が僕を知っている」のほか、「猫のいる街角で」「ワイルドパーティー」など相当数の著作があり、1巻では、4つの連載を同時並列表記していくという、アニメ版とは別人のような超人執筆作業の描写があります。

フィギュアのできは、ミシェールと同じレベルでなかなか。
メガネの出来は読子と比べてとてもいい感じです。メガネなし前髪も付属。
SRのねねねとはいろいろ共通で、スカートは同じ、顔パーツの交換も可能です。

ヘッドチェンジによる、両目を開いたねねね先生。可愛いです。
てかもともと美形キャラなんですけど、
本編では漢らしすぎて、あんまりそういう印象がないのですね。
胸のペンダントはロケットで、読子さんの写真が入ってます。



神保町の古書店・文省堂わきの本棚。OVAにも登場します。
当然日陰で薄暗がりなので、光の感じが微妙。フィギュアのライティングが難しいです。
この縮小率でも「こち亀」や「ドカベン」や「沈黙の艦隊」てわかるんですね。

Yujin TFC「R.O.D THE TV」アニタ・キング
紙使いで中学生という、ある意味「かみちゅ!」なアニタさん。
紙使いだけど過去のトラウマから本が嫌いで、カエルくんのキャラアイテムを集めるのが趣味。
通称チビッ子。
別名ロリピンク。
香港から東京の西浜中に転校して、一部学園物になるという意外な展開をみせる「R.O.D」ですが、西浜中のキャラもやたらと魅力的なんで、学園話ももっと見たかったですねえ。

本好き三姉妹の末っ子ということで、「ココロ図書館」のこころんに続いて、実力派チビッ子声優・斎藤千和が声を当てております。彼女は本嫌いというアニタの設定をうけ、役作りから本を一切読まず、活字を見ると舌打ちする生活をしばらく送っていたそうな。
この斎藤千和の演技をみた氷川へきるが、自作の「ぱにぽに」のアニメ化に際して、ベッキー役に推薦したといいます。

フィギュアのほうは、ちょっと目が大きすぎるというか、似てはいるけど雰囲気が違うというアイテムになっています。
手が大きいのがなんかかわいい。
SRサイズのフィギュアに、右のでかいカエルくんフィギュアがついて600円という不可解な値段設定。そんなにカエルくんに需要があると思ってるんだろうかYujin。アニタは喜ぶでしょうが。ちなみにフィギュアの箱には「※カエルちゃん付き」などと間違って書かれています。パチもん?
それにしても、腰を曲げてちょっとかがんだアニタのこのポーズは謎です。何をしているポーズなんだろう。首がボールなのでうつむき加減から正面を向けたりもできるものの、これをどうデジラマに入れたらいいもんかかなり悩みましたが、カエルくんのほうから発想して、このように↓収まりました。



結局、絵面はかなり謎なんですけどね。カエルくん、なぜかしかられてます。
しょんぼりケロ。
場所は江東区の清澄庭園。とても綺麗なところで、池にはでかくて飢えた鯉がたくさんいます。

Yujin TFC「R.O.D THE TV」対決


デジラマ製作しなかった、ヴィネットタイプのフィギュアです。これは600円で納得のボリューム。
ていうか重さ違いすぎで、箱持っただけでわかります。
空から餅をまく読子さんとナンシーさん。(嘘)
これがアニメのどのシーンなのかというと、この2人が紙飛行機に乗ってるとこからして、おそらくOVAの第1話だと思うんですけど、後ろのビルはどこだかわからんし、読子がリボンタイなんでこれはもしやTV版なのか?と、まったく判断不能です。

Yujin TFC「R.O.D THE TV」三姉妹


こちらもヴィネットタイプ。12・13話の読仙社襲撃シーンでしょう。
読仙社警備ロボ軍団や最強紙使いサニー・ウォンと三姉妹の、紙ワザ総力戦が見せ場の大アクション巨編です。

マギーちゃんの紙傀儡の造形がなかなかいい感じですね。アニタもなんか可愛いです。
気になるのは、マギーちゃんが傀儡を操るコードを持ってないこと(傀儡は有線操作です)と、
立ち位置から来る都合もあるんでしょうけど、ミシェールが弓を持つ手が左右逆なこと。
マギーちゃんのはまあともかく、ミシェールのこれはやっぱりどうかと思うよなあ。




つーことで対サニー・ウォン戦を再現してみました。
影とか映りこみとか、かなり膨大にレイヤー使って多重に合成したけど、やっぱり地味な大作。
小さく切った紙を黒い板の上に置いて真上から撮影し、パースをつけたりモーションブラーをつけたりしたのち、立体的に合成しています。それだけで数時間かかってますが、なかなか楽しい作業でした。
背景は、新宿のNSビルの吹き抜けをつなぐ、地上100mくらいの高さにある渡り廊下です。
下をのぞくと結構ガクブル。

このシーンは好きなのでデジラマ製作の準備段階から気合入ってまして、
この背景はこのために、フィギュアを買う前に事前に新宿に行って撮影しておいたものです。
ところが、いざフィギュアを買って箱をあけたらこの「三姉妹」はクリアーバージョンが入ってまして、素で失意体前屈状態になるほどガックリしました。
幸い翌々日にイエサブのバラ売りで補完できましたが、手に入れられるまでドキドキでしたよ。


以上、「R.O.D THE TV」をお送りしました。

2005年12月10日 22:28:38
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